クロスバイク初心者向け乗り方講座

自転車保険には絶対に入っておきたいその理由

クロスバイクは、通常の自転車に比べてスピードが出やすく、万が一の事故に備えて、保険に入ることも視野に入れる必要があります。

自転車保険には絶対に入っておきたいその理由

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はじめに

自転車は基本的に無保険で乗ることができますが・・・

自動車やバイクは、全て自賠責保険への強制加入が義務付けられており、相手方に損害を与え、死亡や後遣障害の場合にまとまった金額が支払われるようになっています。

一方、自転車は一部の自治体を除き基本的に保険の加入は義務付けられていません。例えば、クロスバイクや、時速30km以上のスピードを出せるロードバイクであっても保険は義務付けられていません。

自転車に乗るかぎり加害者になる可能性がある

しかしながら、自転車に乗って外を走る限り自転車事故の加害者・被害者になる可能性が0ということはありません。そして、万が一被害者、加害者になった場合、経済的にも社会的にも大きな負担になることだってあります。

自分だけは事故に合わないなんてことはありません

自転車に乗ると、つい安全確認や一時停止を怠ったり信号を無視したりと、危険な運転をする人もいるでしょう。しかし、それらの行動こそ、自転車が加害者となった事故の理由として多くを占めております。事故時の相手への賠償は最も重要すべきポイントです。 交通ルールを守り、安全運転をするのは当然のことですが、事故後の不幸な結末を回避するためにも保険に加入しておくことが必要不可欠です

そもそも自転車保険は加入すべきか?

自分だけは事故に合わないなんてことはありません

自分だけは事故に合わないなんてことはありません

例えばロードバイクの平均時速は20kmぐらいですが、その速度で人に接触した場合、あたりどころが悪いと甚大な事故に発展してしまいます。もちろん、クロスバイクでも同様のスピードを出すことができますので、被害は大きなものになりがちです。

また、自転車事故は年々増え続けており、自転車事故は誰にでも起こり得ることなので自分だけは大丈夫なんてことは絶対にありません。

補償もメリットだが、相談できる相手がいるというのは心強い

保険に入るメリットは補償という部分もありますが、事故対応のプロに話を聞いてもらい、今後の指示をあおげることです。そういう意味でも、24時間365日いつでも電話できる自動車保険やクレジットカードに付帯の自転車保険は良い選択と言えます。

自転車保険は被害者、加害者の両方になる場合を想定しましょう

自転車保険は対象によって2つに分けられる

自分だけは事故に合わないなんてことはありません

相手の怪我 自分の怪我
個人賠償責任保険(通称:個賠) 損害保険・医療保険
個人賠償責任保険は日常生活の偶発的な事故による損害賠償責任を保証するものです。お店で商品にぶつかり壊してしまったり、自分の子供が他人に怪我をさせたりした場合などに補償されます。もちろん、自転車を運転中に人にぶつかり怪我を負わせた場合も補償範囲に該当します。 傷害保険は、日常生活の事故での自分の怪我を補償できる保険です。階段で転倒して数針縫う怪我や、道で転んで骨折した時など、事故のひとつとして自転車での事故も含まれます。

被害者になったとして考える

被害者になったとして考える

自分が歩行中に自転車が突っ込んできて怪我をした場合、生命保険、傷害保険、自動車保険や火災保険の特約などで補償を受けることが可能です。

怪我が軽症なら負担は治療費・入院費あたりで済みますが、入院が必要な大怪我や後遺障が残るような怪我となると高額の費用が必要になってきます。そんな時に備えて傷害保険や医療保険に加入しておくと当面の医療費や生活費が確保できるため心強いでしょう。もちろん、過失割合によっては加害者から賠償金を受け取り、治療費にあてることもできます。

入院が必要な大怪我や後遺障が残るような怪我となると高額の費用が必要

他にも自動車保険の人身傷害補償保険も使えます。特約で契約することが必要ですが、自転車同士の事故や歩行中に自転車にぶつかられた事故で被害者になった場合にも使用可能です。

デメリットは保険料。保険金は契約時に決めた金額が上限となりますが金額が上がる分だけ保険料が高くなってしまうのが難点です。

加害者になったとして考える

加害者になったとして考える

最も考えなければいけないのは、加害者になった場合です。火災保険、生命保険、自動車保険の特約として付帯できる「個人賠償責任保険」を使うことで毎月(毎年)の費用を抑えることができます。通称「個賠」と呼ばれる商品で、保険料を安く抑える一方、1億円程度の補償が得られるのが特長です。

この個人賠償責任保険は対人だけでなく、対物の場合でも適用されます。誤って人に怪我を追わせたときや、お店の商品を破損させた時、他人の家のものを壊してしまった時、子供が他人に怪我を負わせた時等幅広いアクシデントに対応することができます。もちろん自転車乗車時の事故にも使用することができます。 さらにほとんどの自動車保険や火災保険では、保証の対象は家族全員になるので、配偶者や子どもの保険費用を抑えることが可能です

自動車保険や火災保険、生命保険などに未加入の場合はその他の選択肢として「自転車保険」という選択肢もあります。ただし、費用が他の保険と比べて補償の割には割高になることが多いのがネック。ベストな保険は費用や家族の状況によって異なります。色々な保険を検討して、自分に最適な保険を選びましょう。

確認すべきは保険料ではなく必要な保険金額

保険を選ぶ際は保険料を重視しがちですが、高額な賠償金が必要な事故が増えているため、保険金額を重視しないといけません。

加害者になった時に備えたい3つのポイント

加害者になった時に備えたい3つのポイント

加害者になった場合を想定すると、これまでの高額賠償の費用から考えるとして、個賠部分は1億円を確保しておくと安心です。そしてもう一つ必要なものとして「示談交渉サービス」です。加害者として被害者(または代理人)と直接交渉するのは非常に難しいもので、精神的な負担もかなりのものになります。示談交渉サービスがついていれば、保険会社に任せることができるので安心。この点も押さえておきましょう。

被害者になったとして必要なものは

自分が被害者になったケースでは、軽症なら問題ないのですが、手術時や後遺障害時など、かなりの費用が必要になります。 保険金額と費用で考えると、自動車保険の人身傷害補償が優れています。様々な保険会社が人身傷害の特約をもうけておりますので、多少高くても人身傷害に入っておくと安心です。

安く賠償も高い保険は何か

現在自動車保険か火災保険に加入している方は新たに単独で自転車保険に加入する必要はありません。ここでは様々な保険を紹介しますので、相手も自分も補償できるような保険を検討しましょう。

火災による被害 自転車事故による怪我 自転車保険による賠償(個人賠償責任保険) 自動車事故による損害
自転車保険 × ◯(主契約) ◯(特約) ×
自動車保険 × × ◯(特約) ◯(主契約)
火災保険 ◯(主契約) × ◯(特約) ×
傷害保険 × ◯(主契約) ◯(特約) ×

自動車保険に入っているなら、自動車保険の特約を選ぶのがベスト

自動車保険に入っているなら、自動車保険の特約を選ぶのがベスト

ここでの自動車保険とは三井ダイレクトやチューリッヒ等が実施している任意保険のことを指します。自賠責保険ではありませんのでご注意を。任意保険の特約を利用して、自転車事故時に備えることができます。保険によっては同居している家族の保証も可能になるものもあるのでお得です。 費用が安い割に、賠償額が大きいのが特徴。オススメ。

メリット 年間数千円と費用が安いのが大きなメリット。また多くの保険は契約者だけでなく、同居の家族が賠償責任を負った場合にも保険を使うことができます。
デメリット 特約なのでメインの自動車保険や火災保険に入っている必要があります。また、補償は相手方のみ。自分側の損害は人、物ともに補償外です。さらに保険会社によって特約の扱いがない場合もありあす。

自動車保険に付帯できる自転車特約一例

保険会社 特約名 個人賠償 保証対象 示談交渉
セゾン自動車火災保険 セゾン おとなの自動車保険 無制限 個人/家族
日本興亜損保 日常生活賠償特約 無制限 家族
アクサ損害保険 アクサ安心プラス 3,000万円 家族
東京海上日動 個人賠償特約 1億 家族
ソニー損害保険 日常事故解決費用特約 5,000万円 個人/家族 ×
SBI損保 自転車事故補償特約 1億 個人/家族 ×

火災保険の特約を選ぶ

火災保険の特約を選ぶ

火災保険は賃貸物件を契約するときに強制的に加入することになります。また、最近家を建てたり購入したりした人も加入していることは多いはずです。ただ、家を立てて長年建っていたり何らかの理由があったりと、未加入の可能性もありますので全ての家に火災保険が付いているというわけではありませんので注意しましょう。

火災保険も自動車保険同様に特約として個人賠償責任保険をつけることができます。保険料もさほど高くないのが特長です。ただし相手への補償は可能ですが、保険の種類によっては、自分と家族の補償がないものも。自転車事故で自転車が壊れるぐらいの事故でも自分の修理代はおろか、治療費も補償されません。自分と家族への補償が必要であれば、別途傷害保険に加入する必要があります。

損害保険を選ぶ

傷害保険から日常の事故を補償外として交通事故に特化した保険。「自転車保険」と呼ばれる保険もこの損害保険の一部のみを切り取ったものが多いです。歩行中の事故で被害者になっても補償されるのは嬉しいところ。

メリット 傷害保険は日常生活で起こった事故や交通事故、火災など様々な場合に対応できます。保険によっては、費用を交通事故のみに絞ることができ、保険料を抑えることもできます。さらに個人賠償責任保険をつけることで被害者、加害者どちらになった時でも対応が可能です。
デメリット 自動車保険や火災保険の特約にに比べてコストがかかる傾向です。

損害保険にも付帯できる自転車特約一例

保険会社 特約名 特約追加費用 個人賠償 保証対象 示談交渉
三井住友海上 日常生活賠償特約 920円/年 1億 家族
coop共済 生命医療保険「たすけあい」特約 2,040円/年 1億 家族

上記のいずれもなければ自転車保険に入る

au損保の怪我の保険 Bycleや、三井住友海上のさいくるパーソナル総合傷害保険等のいわゆる自転車保険は最後の選択肢として考えましょう。「手軽さ」「安さ」を訴求ポイントに損保やコンビニなどが続々と保険とリリースしています。契約などは簡単ですが保険料の割には個人賠償の保険金額がやや少ない傾向にあるので注意しましょう。 選ぶ際は「1.個人賠償金額が最大1億円であるか」「2.示談交渉がついているか「」3.プライベートにも適用できるか」の3つが当てはまると安心です。

メリット コンビニエンスストアやインターネットで契約できるので便利。実は「自転車保険」といえるものは少なく、ほとんどが「傷害保険+個人賠償責任保険」の組み合わせで販売されています。
デメリット 自転車に特化した保険なので、日常の事故など補償されない場合も。個人賠償責任保険は最初から付いているが、条件が設定されている場合も。個人賠償の保険金含め、契約前に確認しましょう。

自転車保険の一例

保険会社 保険名称 保険料 個人賠償 補償範囲 示談交渉
au損保 あ・う・て「ケガの保険 Bycle」 4,290円~11,460円/年 5000万~1億円 自転車・交通事故
三井住友海上 ネットde保険@さいくる<パーソナル総合傷害保険 3,570円~6,400円/年 0円~1億円 自転車・交通事故
富士火災海上保険 ネットでみんなの傷害保険 4,390円~12,190円/年 1億円 自転車・交通事故・プライベート ×
アメリカンホーム保険 ワンコイン保険 500円/月 0円~3000万円 自転車・交通事故・プライベート ×
サイクリック CJ+自転車保険
2,700円~12,000円/年 0円~1億円 自転車・交通事故・プライベート
※サイクリングヤマト便使用権付
DeNAトラベル 自転車責任保険
3,600円・5,000円/年 1億円~2億円 自転車・交通事故・プライベート

その他の保険

これまで紹介した保険によっては補償が1億円に満たない場合があります。一般的に賠償金は高額化が続いており、できることなら「補償1億円」を確保できると心強いでしょう。ただ費用面も考えると、もう一つ保険に入ればいいというわけではありません。そこで追加で利用できる保険を紹介します。

TSマーク取得

年額2,000円程度 補償2000万円

TSマークは自転車安全整備士によって点検、整備された自転車であることを示すマークです。安全のための整備だけでなく保険が含まれるのがポイント。年額2000円程度の費用で赤色なら傷害保険100万円、入院一時金10万円(15日以上)が保証されるのは大きなメリット。

さらに個人賠償も備えており、相手が死亡、もしくは重度後遣障害時に2000万円が支払われます。サブ的な保険として使うことをおすすめします。

クレジットカードの保険に加入する

クレジットカードの保険に加入する

カード無料~年額390円 など 補償1000万円~1億円

三井住友VISAカードやJCBカードが取り扱っております。月数百円で5000万から1億の補償が可能です。どの保険にも入っていなければ手持ちのカード会社で加入するの1つです。ただし、自転車保険の必須要素である示談交渉サービスがついていない場合もあるので契約前に確認しておきましょう。

クレジットカードに付帯できる保険一例

クレジットカード 保険名 追加費用 個人賠償 示談交渉
三井住友VISAカード ポケット保険 自由設計コース 3,360円/年 5000万
JCB JCBトッピング保険 自転車プラン 3,120円/年 1億
セゾンカード いつでも安心プラン本人+ご迷惑安心プラン 7,200円/年 1億 ×
アメックス 総合個人賠償責任保険 7,000円/年 1億

最後に

安全運転を心がけましょう

安全運転を心がけましょう

安全運転をしていても起こしてしまう事故もありますが、危険運転をしないだけでも事故の確率はぐっと下がります。また、危険運転による事故は賠償額や刑事罰が上昇する傾向にあります。自分の身を守るため、相手の安全を守るためにも安全運転を心がけましょう。

色々な保険を比較検討しましょう

これまで説明してきた通り、加害者になってしまった場合や自分自身や家族の怪我の賠償までをカバーするには様々な方法があります。自身に照らし合わせて費用と保険金額を比べて比較検討しましょう。

色々な保険を比較検討しましょう

そのためにもまずは自分が入っている自動車保険や火災保険、クレジットカードなどに自転車保険特約があるか調べてみましょう。また自動車保険の更新が近いなら、特約や保障額、示談交渉が付いているかなどどうなっているかも含め自動車保険の乗り換えの検討をしてもよいでしょう。

このページはサービスや補償内容の概要を説明したもので参考情報としてご利用ください。条件により保険料が異なります。実際に適用される保険料については保険会社へお問い合わせください。